水のコラム
トイレのレバーが戻らない!空回りの複数の原因と対応法
「あれ?トイレレバーが戻らない?」そんなときは、はじめに原因の特定からはじめていきましょう。ほとんどのケースでレバー・水槽内部のフロートバルブ・くさりの3つに、複数の原因があります。
この記事では、トイレレバーの空回りの複数原因とその対応方法について解説します。
トイレレバーが戻らなくなる複数の原因
水槽内を観察して、下記の項目を参考にしてみてください。それぞれのパーツの状況を調べて問題があれば解消していきます。
・長年使用したことによるレバーの損傷
・レバーのサビと汚れが溜まっている
・レバーナット箇所が締まりすぎている、あるいは緩すぎる
・長年使用したことによるくさりの損傷
・くさりが水槽内で突っかかっている
・くさりの長さ不足
・長年使用したことによるフロートバルブの損傷
・フロートバルブがとれている
長年使用したことによるレバーの損傷
トイレレバー自体に問題があるとき、レバーが円滑に回転しなくなったり、戻らなくなったりしてしまいます。腐ったことによる老朽化でレバーが壊れ、戻らなくなっているときは、レバーハンドル自体を取り替えましょう。
レバーのサビと汚れが溜まっている
サビが原因となってレバーの動きが鈍くなっている場合、耐水ペーパーを用いてサビや汚れを除去してみましょう。耐水ペーパーは水で湿らせておくと、研磨効力が上がります。
水アカ汚れがついている時は、中性洗剤などを用いて水洗浄するといいです。
レバーナット箇所が締まりすぎている、あるいは緩すぎる
トイレレバーを取り替えたとき、レバーハンドルを定着させるナット箇所の締め付けが確実でないとレバーが稼働しないあるいは緩くなってしまいます。
レバーの動きがなめらかでないときは、レバー定着させるナットの締め付けを調整してみることをおすすめします。
くさりが水槽内で突っかかっている
水槽内でくさりがからまってフロートバルブが浮いたままになっているときもあります。その場合はくさりのからまりをほぐし、元通りにしてみてください。
くさりが長すぎるためにトイレ水槽内で、からまることがしばしばあります。くさりがすぐつっかかったりからまったりするのであれば、新しくくさりを購入することも考えましょう。
くさりの長さ不足
くさりが短すぎてトイレレバーが戻らないときは、フロートバルブが排水箇所を包んでいる状況で、くさりの球が4つ分くらいたわむ程度を基準にして長さをコントロールしてみてください。
仮にくさりが短すぎると、フロートバルブをスムーズにはめ込めず、便器内に水が少しずつ漏れ出してしまうケースもあります。
その場合、水道料金が高額になってしまうので、注意してください。
くさりの長期使用による傷み
お手洗いを使用しつづけていると、水槽内のくさりはみるみる錆びついていきます。最終的には、くさりが切れてしまうことさえあります。
便所のレバーを回転させても水槽からの出水が停止できない、あるいは水が流せない場合、水槽内のくさりに不具合があるのかもしれません。その際は、くさりを取り替えましょう。
長年使用したフロートバルブの傷み
水槽内には、「オーバーフロー菅」というパイプ状の部品や水槽内の水を停止しておくための「フロートバルブ」といった部品が設置されています。
フロートバルブもくさりと同じく、長期使用により老朽化していきます。実際にはフロートバルブのゴムのところが歪になったり損傷したりするのです。
この状態になってしまうと、トイレ水槽内部の排水弁をフロートバルブで包めなくなります。そして、レバーを引いても「トイレ水槽の水が停止できない」といったトラブルが発生してきます。
トイレ水槽内を観察したときにフロートバルブに問題がある場合は、ゴムフロートを取り替えてください。
フロートバルブがとれている
フロートバルブがトイレ水槽底辺の排水弁にはまっているかチェックしてみてください。フロートバルブにずれがあるときは、排水箇所にきちんとはめて元通りにします。
もしもトイレレバー自体・フロートバルブ・くさりのどれかの破損がひどい場合は、パーツ取替えしなければなりません。
トイレレバーの可動システム
取替え作業を開始する前に、トイレレバーの可動システムを理解しておきましょう。そうすれば、取替え作業を進めやすくなります。トイレの水が流れていく工程は下記のとおりです。
・トイレレバーを引く
・くさりの先端部のフロートバルブが開く
・便器内へ水が流される
・水槽の水位が低下する
・ボールタップの先端の浮き球も低下する
・ボールタップが開く
・給水管から水槽へ水が流される
もしもトイレのレバーに「戻らない・可動しない・ゆるむ」といった状況が見られるのであれば、この全体動作に関わるどれかのパーツに原因があります。
実際にはトイレレバー・フロートバルブ・くさりの3つのうちどれかに事故原因があるはずです。よってレバーの修繕・取替えをする際は、これらを優先して確認していかなければならないでしょう。
トイレの緊急不具合は4段階の処置が必要
レバーが復活するまでの期間、便を放置しておくのは嫌ですよね。止水栓を閉めていても便を流したい場合は、以下の手順に沿って、バケツに入れた水を勢いよく流し込むという手法を実践してみてください。
床面に新聞紙を敷いておく
バケツに入れた水を便器内部に流し入れるとき、汚水が便器内から誤って溢れてしまうかもしれません。その際、床面が水浸しにならないように、新聞紙を敷いておくと便利です。
バケツ内に水を注ぐ
バケツ内に8ミリリットルぐらいの水を注ぎ入れます。水を注ぐ作業は数回に分けておこないます。よって、容量の入るバケツの方が適しています。
バケツ内の水を半分注ぐ
バケツ内に水が溜まったら、便器内に水を注ぎましょう。なるべく勢いよく水を注ぎたいところですが、乱暴に注ぎ込むと水が跳ねてくるので、床が水浸しになりかねません。
水を注ぎ込む際は、水が跳ねてこないくらいの加減で注ぎましょう。
残った水を注ぐ
水を半分注いで便器内の水量が一定レベルまで減ったら、再度水を注ぎ込みましょう。これで作業は終了です。
壊れたトイレのレバーハンドルを自力で修理・取り替える手順
ここからは、トイレレバーが復活するまでの処置と具体的な取替え方法について説明します。作業手順を参考にして取替えし、問題を改善しましょう。
新しく取り替えるレバーと併せて、下記の工具を準備してください。
・マイナスドライバー
・モンキーレンチ
・グリース(レバーの軸に油をさして動作を円滑にするため)
・手袋(手が汚れや怪我防止のため)
トイレレバーの取り替え方法は以下の手順で進めます。
・止水栓をあらかじめ閉めておく
止水栓を閉めることにより、水槽への水の供給を停止できます。多くのケースで、止水栓は水槽から壁面に通じる給水管についています。止水栓を停止させるには、マイナスドライバーを溝に沿わせて、そのまま右側回りに回します。
・トイレのふたを開ける
トイレのふたを持ち上げます。トイレの水槽が陶器製のとき、落下すると割れてしまうことが多いです。持ち上げ作業時は慎重におこなってください。
・水抜きする
後の作業をスムーズにするために、トイレ水槽内の水抜きをしておきましょう。水抜き仕方は簡単で、フロートバルブにつながるくさりを上方に引っ張るだけです。
・レバーを取り外す
水槽内の水抜きをしたら、トイレレバーを取り外します。トイレレバーはナットで留まっているケースがほとんどなので、モンキーレンチを用いて取り外してください。
・レバー接続部にあるゴムパッキンの状態をチェック
レバーの接続部にはゴムパッキンがはまっているので、取り外すときに状態をチェックしておきます。レバーから水がたれているとき、ゴムパッキンの老朽化が考えられます。
・レバーを装着する
レバーを装着する際は、外したときと反対の作業順序でおこないます。レバーの向きが反対にならぬよう気をつけてください。
・くさりを装着後、動作チェックする
くさりを装着したら、フロートバルブでトイレ水槽の底辺にある排水弁をつつみます。それからトイレのフタを元通りにして止水栓を開けます。
止水栓を開けると、ボールタップが開いて水が水槽内へと流れていきます。水槽内に水がたまったら、一旦レバーを回して通常動作するかチェックしてください。
まとめ
この記事では、トイレのレバーが戻らないときの原因と対応方法について解説してきました。トイレレバーの不具合を知る上で、いろいろと参考になる部分もあったのではないでしょうか。ぜひ本記事の内容も踏まえて実践してみて下さい。
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