水のコラム
浴槽塗装の費用は?塗装できる箇所別に相場を解説
浴槽の劣化や、傷、変色が気になってしまうことはありませんか。その場合には、浴槽塗装がおすすめです。
浴室塗装は浴槽の交換やリフォームと比べて費用は安くて済みますが、すべての浴槽に対応できるわけではありません。また、浴槽塗装は、外壁塗装とは違って職人が少なく、高い技術と知識を必要とします。
浴槽の交換を検討している場合は、浴室塗装で対応可能なのか、浴室交換やリフォームすべきなのかを専門業者に相談してみましょう。
本記事では、浴槽塗装の費用相場やメリット・デメリット、DIYは可能か否か、業者を探す際のポイントについて詳しく解説します。
浴槽塗装の費用
浴槽塗装を考えたとき、一番に気になるのは費用相場ですよね。浴槽の修理にかかる費用相場は次の通りです。
・ユニットバスに交換した場合:50~150万円、工期4~7日
・浴槽を交換した場合:10~50万円、工期1~7日
・浴槽を塗装した場合:9.5~15万円、工期1~3日
浴槽塗装やユニットバス交換は、浴槽を交換した場合と比較するとかなり低価格で工期も短く済みます。浴室は毎日使用したい場所なので、1日でも早く仕上がる方がいいのではないでしょうか。
ただし、ヒビなどの補修、傷や剥がれ、下地の処理、浴槽表面の浮きの除去などが必要な場合は別途費用が発生します。また、浴槽の種類や塗装によっても価格は変動するので事前に業者へ確認しましょう。
ホーロー浴槽の劣化としてよくあるのは、表面のガラス質のひび割れやはがれ、内部の金属部分のむき出しや水の染み込みで生じるサビなどです。ガラス質が劣化すると研磨だけでは修復できないため、塗装をおこなって補修する必要があります。
浴槽を補修・再生させる塗装の費用相場は9.5~15万円です。あまり劣化状態がひどくない場合は汚れから浴槽を保護するために、透明コーティング材を施す方法もあります。浴槽のコーティングにかかる費用相場は、20,000~45,000円程度になります。
浴槽塗装のメリット・デメリット
浴槽塗装は長年の使用によるヒビや傷、劣化や汚れが気になる浴槽を新品同様に生まれ変わらせることができる技術です。大掛かりな工事をせずに費用と工期を抑えながら浴槽を綺麗にできます。リフォームするほどではないけれど、浴槽の汚れが気になっていたという人にはぴったりではないでしょうか。
また、浴槽のサイズや形状のことを気にせずに施工が可能です。ユニットバスはリフォームする場合、柱や梁が合わないなどの問題が生じてきます。解体費用や搬出費用なども別途かかります。浴槽塗装は今ある浴槽を再利用するので、浴槽を破棄する必要がなくゴミも出ずエコです。
浴槽塗装のメリットは次の通りです。
・浴槽を交換しないので費用を抑えられる
・大掛かりな工事をしないので工期が短い
・傷みを補修するだけで新品の浴槽のように仕上がる
・塗装は豊富な色から好みに合わせて選べる
しかし、浴槽の劣化状態によっては、浴槽塗装では対応できないものもあります。損傷の激しい浴槽や日中水を張ったままにしておくことが多い浴槽も、塗装できないことがあります。どんな浴槽でも無条件で塗装ができるわけではありません。
浴槽塗装のデメリットは次の通りです。
・ステンレスの浴槽は施工できる業者とできない業者がいる
・ホーローの塗装は難しい
・専門技術なので塗装できる職人が少ない
・下地補修が不十分だと塗装が剥がれることがある
・浴槽は古いままなので浴槽機能は向上しない
ステンレスの浴槽は錆びにくく耐久性に優れているので人気がある浴槽ですが、傷がつきやすくて塗装しにくい素材です。下処理をして塗装しても塗装が付着しにくいということで、塗装を受け付けていないという業者もいます。
ホーローの浴槽は、内部の金属錆びを完全に落とさないとすぐに再発します。また、ホーローに適した特殊な塗料は密着させるのが難しいです。一時的に補修することができたとしてもすぐに剥がれてしまいます。かなり難しいので経験豊富な職人のいる業者に頼んだ方がいいでしょう。
浴槽塗装の工事は請けるが保証は出せないという業者がいます。プロの業者でも請け負うことが不安だという話しになった場合、浴槽の交換など他の方法を検討した方が良いでしょう。
また、浴槽の他に排水口を掃除しても排水が流れにくい、湯水の温度調節がききにくい、浴室周辺の床などが傷んでいるといった場合は、浴槽だけ塗装してもすぐにリフォームの必要性が出てくるのでおすすめできません。
浴槽塗装はDIYでも可能?
浴室塗装用の塗料は、ホームセンターでも手軽に購入できるので浴室塗装を自力で行うことも可能です。しかし水回りの作業である浴槽塗装は、専門的な知識や経験、技術や判断が必要です。
浴槽塗装は非常に高い技術が必要とされ、剥がれないように塗装するのは職人でも簡単な作業ではありません。
DIYが得意な人の場合、ペンキを塗るだけであれば挑戦してみようと思うかもしれませんが、難しいでしょう。塗装の硬化にかかる時間を考慮しなくてはいけませんし、念入りな下処理や下塗り、パテ補修や上塗りと作業工程が非常に多く、個人で実施するには大変な作業です。
下塗りは最低でも8時間乾燥させ、さらにヤスリをかけます。最後に上塗りをしますが上塗りの乾燥も8時間かかり、2回繰り返す必要があります。プロでも仕上げの上塗り作業は非常に難しいので、塗り直しを考えるとプロに任せてしまった方が、きれいな上に安価で済みます。
プロの浴室塗装は、浴槽交換などに比べると安価ですし、業者にもよりますが剥がれてしまったときには無償で直してくれます。浴室塗装はプロにお願いする方が安心です。
浴槽塗装の業者を探す際のポイント
浴槽塗装は、外壁塗装などの一般的な塗装とは施工方法が違います。浴室塗装を専門にしている業者に依頼しましょう。
浴室は湿気が多いため、通常の塗装とノウハウが異なります。業者を選ぶ際は浴槽塗装を請け負ってどれほどの経験があるかどうかも確認しましょう。浴室塗装は不備がある場合、2~3年で剥がれてくることもあります。そのため最低でも4年以上、できれば5~6年以上は浴室塗装をしているかで経験値を判断できます。
もし、浴槽塗装を検討している浴槽にひび割れがあった場合、破損具合を見極める必要があります。浴槽の損傷がひどければ塗装をしても亀裂や大きなヒビをカバーできません。その場合は塗装よりもリフォームや浴槽交換が妥当です。知識を持った業者に判断してもらいましょう。
また、施工後の保証があるかどうかも業者を選ぶ目安になります。複数の業者から見積もりを取り、予算と見合う施工と保証がある、信頼できる業者を選びましょう。
まとめ
浴槽の塗装はあまり聞きなれない方法ですが、浴槽の交換やリフォームと比べると費用はかなり安くなります。しかし、すべての浴槽が塗装できるとは限りません。
また、浴槽だけ塗装によって新しく生まれ変わっても、浴室全体やボイラー給湯器が古くなっていて数年以内にリフォームや交換を考えているのであれば、全部まとめてリフォームした方が良いです。
浴槽塗装は、まだリフォームするほど古くないのに浴槽に傷をつけてしまったときの選択肢の一つと考えましょう。
ホームセンターでも浴槽塗料は売られていますが、思った以上に手間がかかり、プロの職人でも経験や知識、技術がないと難しい作業です。信頼できる施工業者に浴槽塗装のメリットとデメリットを聞き、浴槽塗装か交換か、リフォームにすべきか検討しましょう。
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