水のコラム
食品衛生法と水道の蛇口で確認したい飲食店の衛生管理【水道職人:公式】

飲食店や食品を扱う施設では、食材の管理や調理器具の洗浄だけでなく、水道の蛇口まわりの衛生管理も大切です。
蛇口は、手洗い、食材の洗浄、調理器具の洗浄などに関わるため、汚れや水漏れを放置すると、衛生面の不安につながる恐れがあります。
食品衛生法に基づく施設基準では、給水設備や手洗い設備、排水設備なども重要な確認対象になります。
本記事では、飲食店で水道の蛇口を管理するときに確認したいポイントと、水まわりトラブルを防ぐための具体的な対策を紹介します。
食品衛生法と水道の蛇口の関係

食品衛生法というと、食材や調理方法のルールを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、食品を安全に扱うためには、水を供給する蛇口や、手洗い設備の状態も重要です。
蛇口は衛生管理の入口になる
飲食店では、調理前の手洗い、まな板や包丁の洗浄、食材の下処理など、さまざまな場面で水を使用します。
そのため蛇口まわりが汚れていると、手や器具を洗っても、再び汚れが付着する可能性があるのです。
とくに、手でひねるタイプの蛇口は、洗う前の手で触れたあと、洗い終わった手で再び触れる必要があります。
この動作が繰り返されると、手指の再汚染につながる恐れがあるでしょう。
食品を扱う施設では、洗浄した手を清潔な状態に保てるかを考えることが重要です。
手洗い設備と調理用シンクは分ける
手洗い用の蛇口と、食材や器具を洗うシンクは、目的が異なります。
手洗い設備は従業者の手指を洗浄する場所であり、調理用シンクは食品や調理器具を扱う場所です。
同じように水を使用する場所であっても、用途を混同すると衛生管理が曖昧になります。
また、食品衛生法に基づく施設基準では、従業者の手指を洗浄・消毒する流水式手洗い設備を必要な個数設け、水栓は洗浄後の手指の再汚染を防止できる構造とすることが求められています。
手洗い設備は、食材や器具の洗浄、調理作業には使用しないよう注意が必要です。
設備の数や配置は施設によって異なるため、営業許可や保健所の指導内容に合わせて確認しましょう。
参照:施設基準の全体像┃厚生労働省
飲食店の蛇口まわりで起こりやすい問題

蛇口まわりの小さな汚れや水漏れでも、放置すると衛生管理や作業効率に影響することがあります。
蛇口の根元にヌメリや水垢が溜まる
蛇口の根元は、水はねや洗剤残りが溜まりやすい場所です。
濡れた状態が続くと、ヌメリや水垢が発生し、見た目の清潔感も損なわれます。
飲食店では、忙しい時間帯に水を何度も使用するため、蛇口の根元やレバーの下に汚れが残りやすくなります。
汚れが固まると、通常の拭き取りだけでは落としにくくなることもあるでしょう。
毎日の清掃で、蛇口の上面だけでなく、根元、レバーの裏、吐水口まわりまで確認することが大切です。
水漏れが床や収納内の汚れにつながる
蛇口の水漏れは、ポタポタと落ちる程度でも放置しない方がよい症状です。
水が常に落ちていると、シンクまわりが乾きにくくなり、ヌメリやカビの原因になります。
また、シンク下で水漏れしている場合は、収納内の床材が濡れ、洗剤や備品の箱が傷むこともあります。
さらに、床まで水が広がると、従業者が滑る恐れもあるでしょう。
水漏れは、パッキンやバルブカートリッジの劣化、ナットの緩み、接続部分の不具合などで起こるため、早めの確認が必要です。
吐水口の汚れが水はねの原因になる
蛇口の吐水口には、整流キャップや網状の部品が付いていることがあります。
ここに水垢や細かな汚れが溜まると、水の出方が乱れ、シンクの外へ水がはねやすくなってしまうのです。
水はねが増えると、周囲の床や作業台が濡れ、清掃の負担が増えます。
また、吐水口の汚れは見落とされやすいため、定期的に外せる範囲で確認しましょう。
ただし、部品が固着している場合は、無理に回すと破損する恐れがあります。
固着して外せないときは水道修理業者に相談しましょう。
関連記事:蛇口の先端を交換する手順とは?取り付けに必要な道具もチェック!
蛇口を衛生的に保つための管理手順

蛇口まわりの管理は、汚れてからではなく、日々行うことが大切です。
誰が見ても同じ状態を確認できるよう、清掃手順を決めておくと運用しやすくなります。
基本の確認手順は次の通りです。
- 営業前に蛇口の水漏れがないか確認する
- 水を出し、水圧や水の出方に違和感がないか見る
- 蛇口の根元やレバーまわりを拭き取る
- 吐水口に水垢や汚れがないか確認する
- シンク下の収納内に湿り気がないか見る
- 営業中に水はねが多い場所を拭き取る
- 営業後にシンクと蛇口まわりを洗浄する
- 排水口のゴミ受けや目皿もあわせて掃除する
手洗い用の蛇口は、洗浄後の手で触れる部分をとくに清潔に保つ必要があります。
センサー式やレバー式などの水栓の場合でも、表面の汚れや動作不良を放置すると使い勝手が悪くなるため、メンテナンスは不可欠です。
清掃時は、蛇口だけでなく、周辺の石けん容器、ペーパータオルホルダー、ゴミ箱の位置も確認しましょう。
手洗いの動線がスムーズでないと、従業者が正しい手順を踏みにくくなることが考えられます。
設備のトラブルを見つけたときの対応

食品を扱う場所では、蛇口や排水設備に不具合があるときは、放置しないようにしましょう。
水漏れがある場合は、まずどこから水が出ているかを確認してください。
吐水口から止まらないのか、根元からにじんでいるのか、シンク下で濡れているのかによって、原因が異なります。
確認の流れは次の通りです。
- すべての蛇口を閉める
- 水が落ち続けている場所を確認する
- シンク下の給水管や排水管に湿り気がないか見る
- 床に水が広がっている場合は拭き取り、滑りを防ぐ
- 水漏れが続く場合は止水栓を閉める
- 営業に影響する場合は早めに修理を依頼する
排水の流れが悪い場合も注意が必要です。
シンクで水が引きにくい状態のまま使用を続けると、汚れた水が滞留し、ニオイやヌメリが発生しやすくなります。
排水の流れが悪い状態が続く場合は、店舗の衛生管理や営業に影響する前に、水道修理業者へ相談する方が安心です。
関連記事:水道の「混合栓」「単水栓」の違いとは?蛇口の種類を詳しく紹介
食品衛生法と水道の蛇口に関するよくある質問

食品を扱う施設の蛇口まわりでのお困りごとにお答えします。
Q1.レバー式の蛇口なら必ず基準に合いますか?
レバー式であっても、設置場所や操作方法によって判断が分かれる場合があります。
食品を扱う施設では、洗浄後の手指の再汚染を防げる構造かどうかが重要です。
営業許可や設備変更に関わる場合は、管轄の保健所に確認してください。
Q2.井戸水を飲食店で使用できますか?
井戸水を使用する場合は、飲用に適する水であることを確認し、必要に応じて消毒装置や浄水装置を備える必要があります。
必要な水質検査や設備について、開業前や設備変更前に管轄の保健所へ相談しましょう。
水の安全性は食品衛生に直結するため、自己判断で使用し始めないでください。
Q3.蛇口の交換だけなら営業許可の変更は不要ですか?
蛇口の交換内容や施設の状況によって、保健所への確認が必要になる場合があります。
とくに、手洗い設備の水栓を変更する場合や、シンクの用途が変わる場合は注意が必要です。
営業施設の設備に関わる変更は、事前に管轄の保健所へ相談しておくと安心です。
清潔な蛇口管理が店舗の信頼を支える

飲食店や食品を扱う施設では、蛇口は毎日の衛生管理を支える大切な設備です。
手洗い、食材の洗浄、調理器具の洗浄に関わる場所だからこそ、汚れ、水漏れ、排水不良を放置しないことが重要です。
食品衛生法に関わる施設基準では、給水設備、手洗い設備、排水設備なども確認対象になります。
日々の清掃では、蛇口の表面だけでなく、根元、吐水口、シンク下、排水口まであわせて確認しましょう。
もしも水が止まりにくい、蛇口の根元から水がにじむ、排水の流れが悪い、シンク下が濡れているなどの症状がある場合は、「なごや水道職人」へお気軽にご相談ください。
店舗の水まわりの状態を確認し、営業環境に合わせた点検や修理をご提案いたします。
※本記事でご紹介している方法は、一般的な対処法の例です。
作業を行う際は、ご自身の状況や設備を確認のうえ、無理のない範囲で行ってください。
記事内容を参考に作業を行った結果生じた不具合やトラブルについては、当社では責任を負いかねます。
少しでも不安がある場合や、作業に自信がない場合は、無理をせず専門業者へ相談することをおすすめします。
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