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水のコラム

止水栓の異常はパッキン交換で修理できる!家庭でもできる修理方法を解説

2023年06月01日 水漏れトラブル

水量や水圧の調節をするパーツである止水栓が故障するとさまざまな不具合が発生します。故障した状態で水漏れが起これば、修理するまで水道の元栓を閉めるなどの対処が必要です。

止水栓が故障したとき、修理方法を知っていれば家庭でも対処できます。この記事では、止水栓の役割と修理方法を解説します。万が一のときの対応にお役立てください。

止水栓とは

止水栓とは、給水栓の元栓です。蛇口などに供給する水量を調節する役割を担っています。普段はあまり触れない栓ですが、水周りが故障したときに水漏れを回避するためなどの理由で操作します。万が一のときに的確に対処するには、止水栓の存在や操作の仕方を知っておくことが大切です。

止水栓の役割

普段はほとんど触れない止水栓ですが、水周りを正常かつ安全に使うために欠かせない役割を担っています。止水栓の修理において、その役割を知っておくことはとても大切です。まずはどんなときに活用されるのかを学びましょう。

水量と水圧の調節
止水栓は、栓の開き具合で給水量を調節しています。栓が開いていれば開いているほど、供給される水量が増え、水圧も強まる仕組みです。

水道は設備により適切な給水量が異なります。たとえば、トイレは水量が少ないときちんと中を洗浄できません。かといって多すぎると、今度は水漏れの原因となります。このように、水道設備を安全に使うには、水量を適切に調節する必要があります。

止水栓は、この調節をするためのパーツです。水量に関する故障が発生したとき、まず止水栓に異常がないかを調べるケースもあるため、覚えておきましょう。

水漏れの応急処置
水周りの設備に異常が発生すると、蛇口などを操作しても水が止まらなくなる場合があります。そのまま放置すると床や配管などにも被害が及ぶため、水の供給自体を止めなくてはなりません。

水漏れが起きている給水管の止水栓が分かれば、止水栓を閉めるだけで水漏れを防げます。水道の元栓を閉めず、故障箇所の給水を止められるため、ほかの設備を使っても問題ありません。止水栓は、トラブル発生時の応急処置によく活用される水栓であるといえます。

工事中の水漏れ防止
止水栓は水周りの工事やメンテナンスの際にも使われます。作業中に思わぬ水漏れが発生しないよう、最初に閉められることが多いです。この場合も故障時の応急処置同様、止水栓を閉められれば、元栓まで締める必要がありません。修理中も、ほかの設備を使えます。

止水栓の種類

止水栓は、複数の種類があります。中には開閉に道具が必要なものもあるため、事前に自宅にある栓がどのような種類なのかを知っておきましょう。止水栓の主な種類を解説します。

ハンドル式
単水栓のような三角型のハンドルがついたタイプの止水栓です。ハンドルをひねって操作します。操作に道具がいらないため、異常があればすぐに対応できるのがメリットです。

操作しやすいですが、その分子どもがいたずらで操作する可能性があるなどのデメリットもあります。ほかの設備より操作する機会が多い台所や洗面所によく設置されています。

ドライバー式
名前の通り、開閉にドライバーが必要なタイプです。栓には縦型の溝があり、ここにマイナスドライバーを差して操作します。ハンドル式のように、いたずらなどによる誤操作の心配がないのが特徴です。一方、操作に道具が必要な点を面倒に感じる方もいるかもしれません。

設置場所としては、操作の機会がほとんどないトイレが多いです。また、古い設備だと、キッチンや洗面台でもドライバー式を採用している場合があります。

開閉コック式
樹脂製のコックがついているタイプで、コックを90度回転させて開閉します。ハンドル式同様、操作しやすいタイプです。操作しやすいですが、その分いたずらや物でコックを押してしまうなどの誤操作が発生しやすいデメリットがあります。

偏心管式
お風呂場の蛇口や、ひとつのレバーで水量や温度を調節する、シングルレバー混合水栓に多いタイプです。水栓につながっている偏心管と呼ばれる部分に溝があり、この溝にマイナスドライバーを差し込んで操作します。道具が必要ないため誤操作の心配はありませんが、いざというときにすぐ対応できないデメリットがあります。

止水栓は10年前後で寿命を迎える

さまざまなタイプがある止水栓ですが、耐用年数はどれも変わりません。大体10年前後で故障が発生します。頻繁に使う設備についているものなら、もっと早く寿命を迎えるものもあるでしょう。

止水栓が寿命を迎えると、栓の機能を支えているバルブやパッキンが劣化します。結果、栓がうまく操作できない・水漏れなどの症状が発生するようになるのです。これを防ぐには、耐用年数が近くなったときに、定期的なチェックをするなどのメンテナンスが必要になります。

設備の耐用年数が近づいてきたら、まずは故障が発生していないか調べましょう。定期的に調べていれば、不具合や故障を早期に見つけられます。悪化する前に修理すれば、被害も軽度に抑えられるでしょう。耐用年数が近い設備は、止水栓の細かい部分まできっちり調べるようにしてください。

止水栓のパッキンを交換する方法

パッキンとは、蛇口のパーツ間に発生する隙間を埋めるためのゴムパーツです。止水栓にも使われていますが、劣化すると水漏れなどの症状を引き起こします。改善するには、古いパッキンを取り除き、新しいパーツに交換しなくてはなりません。

止水栓の故障のうち、パッキン修理は家庭でもできる内容です。やり方を覚えておけば、水漏れが起きても自分で対応できます。修理の仕方をご紹介しますので、トラブル発生時の対応にお役立てください。

用意する道具
作業には以下の道具が必要です。まずは道具を用意しましょう。

・モンキーレンチ
・ラジオペンチまたはプライヤー
・新しいパッキン

止水栓はナットで留められているため、交換にはモンキーレンチが必要です。必ず用意しておきましょう。ハンドルタイプはハンドルを留めているビスを外すための道具が必要です。ラジオペンチまたはプライヤーを用意しましょう。

栓には以下のパッキンが使われています。

・三角パッキン
・コマパッキン

三角パッキンは文字通り三角錐型、コマパッキンは先端にゴムパーツがついており、コマのような形状をしています。栓ごとにサイズが異なるため、部品を用意する際はご注意ください。

パッキンに異常がない場合は、栓の軸となるスピンドルが故障しているかもしれません。その場合は、パッキンではなくスピンドルをご用意ください。こちらもサイズが異なるため、購入の際は気を付けましょう。

水道の元栓を閉めハンドルのナットを外す
道具が用意できたら、作業に移ります。まずは水道の元栓を閉めましょう。これで止水栓を操作しても水漏れしません。きちんと閉めたら、栓を留めているナットを外します。ハンドルタイプの場合は、青または赤のビスを外すとハンドルが取れます。

故障しているパーツを交換する
ハンドルやナットを取ると、三角パッキンや棒状のスピンドルが見えます。劣化しているパーツを交換しましょう。スピンドルはモンキーレンチで半時計周りに回せば取り外せますが、動かないときは軽く叩くと外れやすくなります。新しいパーツを取り付けたら、次の段階に移りましょう。

外したときとは逆の手順で取り付ける
ほかのパーツを外したときとは逆の手順で取り付けていきます。ナットやビスを締めるときは、緩すぎないようにしましょう。緩んでいるとそこから水漏れします。また、あまりにもギチギチに締めてしまうと、ほかのパーツを傷付けてしまいます。ある程度遊びを残す程度で十分です。

水道の元栓を開けて動作確認する
すべての作業が完了したら、実際に水を流して動作確認します。元栓を開けて、蛇口から水やお湯を流してください。給水管や止水栓から水漏れがなければ、作業は完了です。故障の症状が直らない・別のトラブルが発生しているなどの場合は、再度元栓を閉めて修理しましょう。

修理が難しい場合は業者へ依頼する

故障パーツの交換は、修理の中でも比較的簡単です。それでも、作業の流れを見て自分には難しいと感じた方もいらっしゃるでしょう。もし、修理が難しい場合は、業者へ依頼してください。故障の内容や困っている状態を伝えれば、快く対応してくれます。水周りの故障は放置する多悪化するため、できるだけ早めに修理してもらいましょう。

まとめ

止水栓は水道の機能を正しく維持するための大切なパーツです。さまざまな種類があり、それぞれ採用されている場所や操作の仕方が異なります。万が一のときでも落ち着いて対応するために、操作の仕方や簡単な修理方法を覚えておきましょう。

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