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水のコラム

ゴムパッキンとは?特徴や使い道・耐用年数などを解説!

2023年01月10日 水回り

さまざまな部品や水回りなどに取り付けられることの多いゴムパッキン。そもそもゴムパッキンにはどんなどんな役割があるかご存じですか?長期使用や使い方などによって破裂したり劣化したりするゴムパッキンは、実は密閉や機密性を高めるために用いられているのがほとんどです。つまり、各部品や水回りをより使いやすくするため、取り付けられているのです。この記事ではそんなゴムパッキンの特徴や種類についてご紹介します。

ゴムパッキンとは

ゴムパッキンは部品と部品の間、または金属の間などに取り付けられることの多い部品の一つです。蛇口やガスといった配管や、バルブなどの接合面に使用されます。ガスなどの気体や水などが外部に侵入しないように、密閉するために用いられています。

用途
ゴムパッキンの用途は住宅内外の蛇口などのほか、工具や大型の機械、自動車や重機など幅広いシーンに取り入れられています。自動車であればガソリンが漏れ出ないようにパッキンを使用したり、工具ではより精度を増加させたりするために使用しています。ゴムパッキンが使用されるケースとしては、ほかにも以下のようなシーンがあります。

・ドアや窓枠などの部材
・静電気予防
・時計などの精密機器におけるホコリの侵入防止
・薬品の効能を維持するための容器 など

このように、さまざまなシーンで活躍するゴムパッキンは、私たちの生活において欠かせないものの一つなのです。

種類
ゴムパッキンと一口に言っても、その種類はさまざま。具体的には以下の通りです。

・電線管
・ダストシール
・水栓パッキン
・キャビネット用パッキン
・フランジ用中(全面)パッキン
・接触型(非接触型)パッキン
・回転型シール など

さまざまな種類のゴムパッキンが、生活をするうえで大きな役割を果たしているといえます。

ゴムパッキンに用いられることの多いゴム

ゴムパッキンは様々なシーンで使われるため、いくつもの種類があります。とはいえ、ゴムパッキンは、使用用途に合わせてあらゆる素材のゴムを用いて作られています。ここでは、ゴムパッキンに用いられるゴムと、その平均寿命についてご紹介します。

ウレタンゴム
ウレタンゴムとは、運動性能や強度に優れた合成ゴムのことです。どのように変形させても形を保つ力強さがあるため、負荷のかかりやすい工具や部品に合わせて使用します。ウレタンゴムにはエーテル系・エステル系の2種類あり、エーテル系の場合であれば加水分解を起こす観点から取り扱いには細心の注意を払う必要があります。なお、ウレタンゴムの平均寿命は10年です。

天然ゴム
天然ゴムとは、ゴムの木から抽出される樹液を加工して生産されるゴムのことです。ゴム特有の弾力性があり、機械や重機、自動車など多岐にわたって使用されることが多いです。ただし、耐候性に低い点や、成形性に欠けるといったデメリットがあります。なお、天然ゴムの平均寿命は、気温や使用頻度によって一概にはいえないものの、約15年と言われています。

クロロプレンゴム
耐熱性をはじめ、耐オゾン性や耐薬品性などに優れており、バランスのよい合成ゴムがクロロプレンゴムです。自己消化性といった特徴があるため、工具などの発火が起きたときでも燃え移りにくいといった性質があります。クロロプレンゴムの平均寿命は、使用頻度や環境によって一概にはいえないものの、20年は持つと言われています。

アクリルゴム
耐油性に優れ、高温状態であってもその効果が薄れないと言われているのがアクリルゴムです。高温になりやすいオイルを取り込んだ缶などに用いられることの多い合成ゴムです。アクリルゴムの寿命は特に指定がないことから、使用頻度や使い方によって異なると考えられます。

エピクロルヒドリンゴム
アクリルゴムと同様に、高温に強い性質を持つ合成ゴムのエピクロルヒドリンゴム。耐ガス透過性・耐廊下性能に優れていることから、自動車や重機などに用いられることが多いです。エピクロルヒドリンゴムの寿命も特に指定はないため、使用頻度や状況によって変化すると考えられます。

ブチルゴム
耐ガス透過性・耐候性・耐オゾン性に強い性質の合成ゴムがブチルゴムです。極性溶剤における耐性も備わっていることから、極性溶剤の素材として使用します。ブチルゴムの寿命についても指定がないため、使用頻度や使い方によって左右されると言えます。

ニトリルゴム
耐油性のほか、耐摩耗性や耐老化性など、強度に優れたゴムです。ゴムパッキンとして使用される以外にも、ゴム手袋や自動車・重機などにも取り扱われることの多い種類です。しかし、耐熱性に低い特徴があるため、極性溶剤におけるゴムパッキンには不向きです。なお、ニトリルゴムの平均寿命は10年です。

水素化ニトリルゴム
水素化ニトリルゴムはニトリルゴムの欠点でもある耐熱性・耐候性への強度を向上させたゴムです。高温になりやすい屋外に向いているため、自動車やガレージなどの蛇口などに用いることが多いです。なお、水素化ニトリルゴムの平均寿命もニトリルゴムと同様に10年です。

シリコーンゴム
電気絶縁性・耐候性・耐寒性・耐薬品性に特化した合成ゴムがシリコーンゴムです。撥水性や非粘着性が高いため、食品用のゴムパッキンとして用いられることも多いです。なお、シリコーンゴムの平均寿命は20年と言われています。

フッ素ゴム
フッ素ゴムは耐熱性能に最も優れたゴムです。耐熱性のほかにも、耐油性や耐薬品性にも優れた特徴があるため、化学工場などの薬品を用いる場所で使われることが多いです。ただし、耐寒性が低い点や価格そのものが高いといったデメリットがあります。なお、フッ素ゴムの平均寿命は20年です。

エチレンプロピレンゴム
耐寒性・耐老化性・耐薬品性・耐オゾン性に特化したゴムです。気温が高くなる屋外に向いた性質であることから、自動車やガレージなどの水回りなどに用いられることが多いです。エチレンプロピレンゴムについても寿命について指定がないため、使用頻度や使い方によって異なるといえます。

ゴムパッキンが劣化する原因

さまざまな性能や特徴を持つゴムパッキンは、環境や使用によって劣化することがあります。ここではゴムパッキンの劣化を招く5つの原因についてご紹介します。


ゴムの性質上、水にもろい種類もあります。水に触れることで膨張を招き、劣化につながる可能性があります。

摩耗
ゴムそのものをキズ付けたり、摩擦によってこすれたりする場合、ゴムの性質によっては劣化につながることがあります。ゴムそのものを確認したとき、劣化が目に見えるようであれば、速やかに交換するのが望ましいです。ゴムパッキンの劣化を放置すると、設置場所によっては水漏れや漏電、ガスの充満につながる可能性があるため、できる限り早い処置を心がけてください。

油・ガソリン
油や灯油、ガソリンなどに触れることで、縮小したり膨張したりするといったゴムもあります。そういった状況がある場合には、耐油性や耐溶剤性、耐薬品性に優れたゴムを使用する必要があります。

温度変化
温度によって加工されることの多いゴム。そのため、いくつかのゴムには耐熱性が低い種類もあります。耐熱性の低いゴムパッキンを誤って使うと、摩擦熱によって変形や破損を招く可能性があるため、状況に合わせたゴムパッキンに交換することが大切です。

オゾンによる酸化
ゴムの種類の中なかで「耐オゾン性」と記載のあるゴムがありますが、オゾンによって劣化するゴムも少なくありません。そもそもゴムはオゾンに弱い性質があり、直射日光が強く当たる場所や屋外などは、劣化が進みやすいといわれています。どのようなシーンでも幅広く使用できるよう、多くの合成ゴムには耐オゾン性が取り込まれているのです。

まとめ

本記事ではゴムパッキンの特徴や種類、平均寿命についてご紹介しました。毎日何気なく使うことの多い水回りや自動車などには、さまざまなゴムパッキンが使われ、そのおかげで私たちはいつでも安全に生活できると言えます。ゴムパッキンは使用状況や使い方によって劣化するものです。定期的な点検やメンテナンスを心がけ、安心・快適な暮らしを維持できるよう努めていきましょう。

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