水のコラム
トイレ詰まりの原因になりやすいトイレットペーパーとは?
水に溶けるイメージのトイレットペーパーですが、実際にはこのトイレットペーパーが原因で、トイレの詰まりトラブルに見舞われるケースも少なくありません。実はトイレットペーパーの中にも、水に溶けにくく注意が必要な種類があることをご存知ですか? 詰まりトラブル予防のため、扱い方に注意したいトイレットペーパーの種類3つを解説します。
詰まりトラブルを引き起こしやすい種類3つ
トイレットペーパーは、トイレに流して処理するため、水に溶けるように作られています。しかし中には、一般的なトイレットペーパーよりも溶けにくいものも。一度に大量に流すと、排水口奥の狭い部分で詰まって、汚水の逆流トラブルを引き起こしてしまう可能性があるのです。特に注意したいのは、以下の3種類のトイレットペーパーです。
★ダブル以上のトイレットペーパー
トイレットペーパーには、シングル・ダブル・トリプルなどの種類があります。手触りや使用感など、家族によって好みは異なるでしょう。とはいえ詰まり予防の観点からみると、おすすめはシングルです。もっとも水に溶けやすく、詰まりの原因になりにくいという特徴があります。
トイレットペーパーに対して「溶ける」という表現を使いますが、実際には少し違います。「水に触れた際に繊維がほどけて、水に溶けたように見える」というのが正解です。水に触れたからといってペーパーが完全になくなるわけではありませんし、またダブルやトリプルのように、ペーパー同士が重なり合っていると、繊維がほどけにくいという特徴があります。
また一度に使用するトイレットペーパー量についても、シングルよりもダブル・トリプルの方が多くなりやすいという特徴があります。「シングルはごわごわしていてちょっと…」と思う方もいるかもしれませんが、近年は肌触りの良さにこだわったシングルトイレットペーパーも登場しています。詰まり予防のためにも、ぜひ注目してみてください。
★海外製のトイレットペーパー
海外製品を扱う大型スーパーの登場によって、日本製品よりも安価な海外製トイレットペーパーを使用する方も増えてきています。大容量で低価格となれば、魅力的に映るのも当然のこと。しかしこうしたトイレットペーパーの中には、水に溶けにくく詰まりの原因になりやすいものも存在しています。十分に注意しましょう。
日本では「トイレットペーパー=トイレに流して使うもの」という認識が当たり前ですが、海外でも同じとは限りません。実際に、トイレットペーパーをトイレに流さない文化の国もあり、こうした国のトイレットペーパーは、そもそも水に溶ける仕様になっていないのです。新しく海外製の安価なトイレットペーパーに切り替えるときには、十分に注意しましょう。たとえペーパー代で節約できても、詰まり修理費用がかかれば元も子もありません。
★シャワートイレ用トイレットペーパー
温水洗浄便座の浸透により、人気が高まっているのがシャワートイレ用の専用ペーパーです。洗浄後の水分を無理なく拭きとるため、厚みがあり吸水性に優れた仕様になっています。確かに安心感はありますが、こちらも普段のトイレットペーパーと同じ感覚で使用すると、詰まりの原因になってしまう可能性があります。シャワートイレ用を使用するなら、一度に流す量が多くなりすぎないよう、意識して調整しましょう。
詰まらせないための対策は?
自宅のトイレでトイレットペーパー詰まりに悩まされないためには、普段から対策を意識するのがおすすめです。具体的には、以下の3つをチェックしてみてください。
★JIS規格を満たしたトイレットペーパーを購入する
JIS規格とは、日本工業規格のこと。製品に対して一定の規格を設け、消費者にとっての利便性の向上・安全性の確保を狙うための規格です。JIS規格を満たしたトイレットペーパーであれば、たとえ激安商品であっても、「水に溶けずにすぐに詰まってしまう」ということはないでしょう。
★過度に節水しない
トイレの水を節約するため、自己流の対策を実践する方も多いですが、水の流れが不十分であれば、トイレットペーパーが詰まる可能性は高くなります。節水タイプのトイレを使用している場合、汚物が多いときは、できるだけ水量の多いモードを選択しましょう。またタンクにペットボトルを入れるような、無理な節水はやめておきましょう。
★定期的にメンテナンスする
トイレットペーパー詰まりは、少しずつ汚れが蓄積し、状況が悪化していくパターンが一般的です。できるだけこまめなメンテナンスを心掛ければ、深刻な詰まりトラブルを予防できます。
・40℃~60℃のお湯を流す
・クエン酸+重曹で掃除をする
排水口の掃除は、こまめに行うのがおすすめです。またこれ以外にも、
・水が流れる際に異音は発生していないか?
・排水桝に異常はないか?
こうした点を確認しておくと、より安心です。
トイレットペーパー以外も要注意
今回は詰まりの原因としてトイレットペーパーを紹介しましたが、以下のようなアイテムも、詰まりの原因になりやすいです。
・ティッシュペーパー
・生理用ナプキン
・トイレ用お掃除シート
ティッシュやナプキンは、もともと水に溶けないもの。間違って便器に流さないよう、十分に注意してください。お掃除シートは水に溶けるよう設計されていますが、量が多くなると危険です。詰まらせないよう、意識して取り扱うようにしましょう。
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